NHKでこういう記事を読みました。
遭難者の証言をもとに、実際どういう山で遭難が起こるのか、それと遭難しないための注意事項などが書かれた記事になっています。
私はこれを読んで、前回ハイキングしに行った「花嫁街道ハイキングコース」を思い出しました。
人が遭難する山は、だいたいが何千メートル級の山々という山ではなく、だいたいが「比較的標高が低い山」で起こると書いてあります。
記事の始めは、とある男性が遭難したときの様子が書いてあるのですが、ハイキングの延長でついつい山に登ってしまったら遭難してしまった、とあります。
とある男性が遭難したケース
男性は、午後4時半ごろ、山に入山し、歩くこと15分ほどで道に自信がなくなりましたが、さらに歩いて行くと、倒木が道を塞いでいました。
男性は「せっかくここまできたんだから」と思い、さらに先へと歩いていきます。
「せっかくここまできたんだから」がそもそもの間違いであり、しかも、午後4時半ごろ入山とは、山登り装備がないかぎり危険すぎです。
男性は歩いて進むうちに道がなくなってしまい、そしてあたりは薄暗くなり、案の定、登山装備もない、男性は途方に暮れて消防に通報、救助されたようです。
わかります、わかります、その気持ち。
「せっかくここまできたんだから」という気持ち、山に登っているときは、だいたいそう思うときが多いです。
しかし、それが危険であり、判断の誤りです。
せっかくここまできたんだからという気持ちはわかりますが、登山装備があってもなくても、道に自信がない、あたりが薄暗いなど、不安要素が多々ある場合、来た道を引き返す勇気が大事です。
とあるベテラン登山者・40代の女性の場合
次に紹介されているケース、ベテラン登山者・40代の女性は、登山歴30年ほどもある方でした。
女性は、ひとりでも登れると、かるい気持ちで「要害山」に登りました。
女性は「どこで迷ったかわからないけど、道だと思って進んでいたら、いつの間にか迷ってしまった」と言います。
記事でふたりの共通点について書いています。
それは「いつの間にか迷ってしまった」ということ。
記者の方が、登山ガイドの方と山を歩いてみますが、とくに迷いそうな感じの道ではないようです。
しかし、とあるところにくると、道迷いポイントが。
道迷いその1.迷いやすい典型的な場所
一見、ただの道じゃないの?と思われがちな場所が、実は道迷いポイントなのです。
ガイドさんいわく「これは道ではなく、ただふみ跡がついただけの場所で、道のように見えるだけ」と言います。
道のように見える場所は、生活エリアから近い低い山の特徴のようです。
道迷いその2.低い山は道が見えにくい
低い山は、高い山にくらべ、木や草が生えやすく、道が見えにくくなるそうです。
私も、花嫁街道ハイキングコースで、同じ現象に出くわしました。
地図上では、道があると書いてあるのに、その道が探せない。
どこにあるのかわからずウロウロして、引き返そうかどうしようか悩んでいたところ、草の中をよく見ると、人のふみ跡の道が見えました。
登山道にだけ草が生えないでほしいと思っても、そこは自然相手、そんなことはお構いなしに、ボウボウと生えています。
そのときは、本気で遭難という言葉が頭をよぎりましたが、道を見つけた瞬間安堵して、私はそのまま進み、無事にハイキングを終えました。
いまこの記事を読んで思うと、運が良かっただけなのか、どうなのかわかりませんが、今後このようなことを念頭に置いて登山したいと思いました。
記事では、道に迷わないポイントが書かれています。
- 登山前にしっかり下調をする。
- 違和感があったら、引き返す勇気を持つ
低い山のハイキングコースだから大丈夫だろうとか、街に近い山だから大丈夫だろうか、そういう考えは持ってほしくない、とガイドの方は言います。
私も、花嫁街道ハイキングコースに行ったとき、低い山のハイキングコースだから大丈夫だろう、という気持ちはありました。
だからといって、下調べなしで行ったわけではないのですが、地図上で見るハイキングコースと実際に見るハイキングコースは、イメージが違い、ちょっと不安になりながら、登った記憶があります。
本当に大事なのは、引き返す勇気、だと思います。
本当に、何時間も歩いてきてここまで来た!という気持ちはわかりますが、不安な気持ち、違和感のある気持ちのまま登るのは危険。
おかしいなと思ったら、来た道を引き返す、それがいちばん遭難しない行動だと思います。
NHKの記事を読んで、改めて、登山するときの心構えみたいなものが出てきたと思います。